Birthday



 
“Happy Birthday to You
Happy Birthday to You
Happy Birthday dear だりあ
Happy Birthday to You
だりあ、お誕生日おめでとう!!”

何人かの子供たちがパーティーを開いている。
今日は真ん中に座っている少女の誕生日。
その子の名前はだりあ。
ケーキの蝋燭を吹き消して嬉しそうに笑っている。
「9歳の誕生日おめでとう、だりあ。
 はい、誕生日プレゼント。」
「わぁ・・・♪♪
 ありがとう、お姉ちゃんたち♪♪」
だりあは早速もらった包みを開いた。
その中には、大きめの熊のぬいぐるみが。
「テディベアだぁ!!」
だりあは自分より少し大きいテディベアを見、笑う。
その顔は幸せそのもの。
「だりあ、俺からはこれ。
 前、欲しがってたよな?」
「?なんだろ??」
小首を傾げガサガサと音の出る小さめの包みをあける。
その中には、かわいらしい帽子が。
「あっ・・・!!
 ありがとう、お兄ちゃん。うれしい♪」
テディベアに帽子を被せ、満足げにしている。
「ダリちゃん、はい。」
もう一人の少年が差し出したのは包装されていない小さな箱。
だりあが箱を開けると、音楽が流れ出した。
「オルゴールだ♪♪
 ありがとう、ミル兄!」
オルゴールは、静かに澄んだ音を奏でる。
静かに、静かに・・・
「ダリ・・・」
その中で、男の子が意を決したようにだりあを呼んだ。
「なぁに?」
「ダリに、ケーキ作ろうとしたんだけど・・・」
その手には、微妙に焦げた一口サイズのケーキが。
ぱくっ   もぐもぐ・・・
だりあは、カイの手からケーキを取り、食べる。
「・・・大丈夫、おいしいよ♪
 ありがとう、カイちゃん♪♪」
「よかったね、カイ君。
 がんばったかい、あったね☆」
だりあとアズサの言葉に、カイは嬉しそうに笑った。
「ダリ、今度は失敗しないように作るから。
 食べてくれて、ありがとうな。」
「私ね、カイちゃんの料理好きなの。
 だから、“ありがとう”を言うのは私の方なんだよ♪」
にこにことしているだりあ。
その笑顔を見、赤くなるカイ。
そんな二人を笑いながら見守る四人。
そんな中、子供たちだけのささやかな誕生会は過ぎていった。
幸せそうな笑顔と笑い声に包まれて。

「アズサ姉、クレア姉・・・」
誕生日会も終わって。
「俺に、また料理教えてくれよ。
 うまくなって、ダリに食べてもらうんだ。」
片付けの手伝いをしていたカイが、二人に言った。
だりあは疲れたらしく、ソファーで眠っている。
「えぇ、いいわよ。
 いくらでも教えてあげるわ。」
「うん。私たちでいいのならね。」
「ありがとう、アズサ姉、クレア姉。」
「カイ君は本当にだりあを大切に思ってくれてるのね。」
「うん!!
 ダリは、俺が守るって決めたんだ。」
「そう。
 だりあも、幸せものね。」
「カイ君・・・」
アズサが、クレアとカイの会話を遮り、、何かを言おうとした。
「アズサ姉?何?」
「・・・ううん、なんでもないわ。
 気にしないで。ね、カイ君。」
首を小さく横に振り、有無を言わさない笑顔になる。
そして、すぐに片付けを再開した。カイも、それに倣う。


それから・・・
カイの料理の腕は上達し、翌年からはプレゼントと共にケーキも作るようになった。
もちろん、カイと共にだりあも腕はあげていたのだが。


★☆★☆★☆★☆★☆★
キリ番4321、夕楠様へ。
リクエストは『だりあの誕生日』。
なんだか・・・最初書こうとしていたものとかなり違くなってしまいました(爆
何でかなぁ・・・
夕楠さま以外持ち帰り厳禁です★(持って帰ろうとする人はいないと思いますが/爆
夕楠さま、返品可能ですのでvv

   2004.08.21   
        08.25  ユウナ

 
 


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