私は決心した。
あなたに思いを告げる事を・・・・。
byアゲハ
第15話「繋げる思い」
私はあなたに伝えたい。
カーターさんに言われてあの『薔薇』のようにはなりたくないから。
そうしてアゲハはクリフのところに向かった。
だがクリフは宿舎にはいなかった。
彼は、同時にアゲハのところに会いに行っていたのだ。
「アゲハいないのか・・・?」
するとそこにグレイがいた。
「クリフ・・・。アゲハちゃんに用があるのか・・?」
「え・・・・・」
「・・・・・・・」
二人の間に長い沈黙が流れた。
「お前、アゲハちゃんの事好きなのか・・・?」
「・・・・・」
グレイの突然の質問に言葉が出てこないクリフ。
「俺さぁ!感謝祭の時、アゲハちゃんに振られちゃったんだよ。」
「え・・・・?!」
「アゲハちゃんは好きな人がいるんだ・・・。この町にもそいつを追ってやってきたんだ」
クリフはびっくりした。
アゲハが好きな奴を追ってまでやってきた・・・。
その事がショックで顔が青ざめてゆくクリフを見てグレイは言った。
「その相手はお前だよ・・・・。」
クリフはその言葉を聞いて驚いたように言った。
「嘘だ・・・!!俺はアゲハがこの町に来る前は会った事がないぞ・・・?」
「俺も知らない。でも本人はお前を知っていた。」
「嘘じゃない。」
その時のグレイはまっすぐこっちを見ていた。
クリフはそのグレイの眼差しに圧倒された。
「行ってやれよ、お前もアゲハちゃんの事好きなんだろ!!」
「・・・・ああ!!――――ありがとう、グレイ!」
そう言ったクリフは走り出し、牧場を後にした。
「悲しいなぁ・・・。俺・・。」
「あんなに人を好きになったのは初めてだったんだ・・・。」
グレイの頬からは涙が流れた。
「儚い恋路は、親友に譲ったいい男グレイ・・・。」
決め台詞を吐いた後、涙は溢れていた。
もし、親友と、同じ人を好きになったならば、
彼女の意思に委ねよう。
彼女が選んだのが親友だったならば、
おとなしく身を引こう。
彼女の幸せのために、
親友の幸せのために、
俺を犠牲にしても・・・・。
悲しむのは俺だけでいい。