彼に私が蝶と知られてしまった・・・。
私は・・・もうあなたと一緒にはいられない――――
byアゲハ
第30話「蝶の追憶」※クリフ視点
「蝶」は、
季節はずれの秋に見られる―――――?
「蝶」は、
秋にはいない。
でももし、秋と言う名の季節に、
「蝶」を見かけたのならば、
それは、「アゲハ」だ―――――――
教会に来たアゲハは・・・・・。
「蝶」の姿になった・・・
『アゲハ・・・・なのか・・・・?』
僕は一瞬目を見張った
アゲハが、蝶の姿になったのだから――――
『そう・・・だよ・・・』
彼女は人間の姿に戻った瞬間そう言った
僕は何が起こったのがわからずに、ただ混乱していた
ただ、一つだけわかるのはアゲハが蝶だということだけだった。
しかもその「蝶」がどこかで見たことのある「蝶」であった事。
アゲハは僕の前から去った・・・・
僕は跡を必死に追いかけたのだけれど、
アゲハの姿は見つからない―――――――
君はどこにいるの?
どうして君は「蝶」になったんだ?
そして、僕の前から消えてしまったんだ・・・・?
そんな疑問が募った僕は、
彼女に対する感情の変化があった。
その感情の変化などにもまだ気づかずにいる僕は、
必死に彼女を探し続ける。
教会―――――
海岸―――――
牧場――――
マザーヒル――
どこを探してもアゲハ見つからない・・・
彼女に聞きたい事がある。
あるけど―――――――
彼女に、アゲハに、
『会いたい』
そんな感情の方が強かった。
その時、
女神がいるという泉のそばで光が灯っていた―――
暗闇の中に、一つの灯り
よく見ると、それは「蝶」のような形だった・・・・。
僕はそれを逃さないように、
必死で追いかけた。
その時の僕の心の中で思った。
アゲハを、見た事がある――――
「蝶」の姿を、
一度。
去年の冬。
僕が教会に入ろうとした時に、
1羽の「蝶」を見かけた。
その「蝶」はとても美しかった。
金色の羽、
その羽がその「蝶」の美しさの象徴とも言えた。
その「蝶」に語り掛けられずにはいられなくて、
君は『綺麗』なんだよ・・・・。
そんな事をあの「蝶」に知ってもらいたかったのかも知れない。
その「蝶」がアゲハだったのならば、
僕は嬉しい。
もう一度、あの「蝶」に会えたのだから・・・・。
一筋の灯りは、
僕の手のひらに灯った――――――
そして、人間の姿になったアゲハが現れた。
目に涙をいっぱい込めて―――――――
そんな彼女が僕は愛しく感じて、
僕は、彼女を抱きしめた。
「やっと見つけた、僕の蝶・・」