グレイ・クリフ編

グレイ編
本を読んでいたら、ランさんが来た。
まだ夕飯の時間じゃないから、クリフと話をしに来たんだろうと思った。
ところが、違った。
「クリフ君、グレイ君、下に来ない?
ご飯はまだだけど、意外な珍しいものが見れるかもよ。」
「「めずらしいもの?」」
「うん。今ね、だりあちゃんが来たの。」
「「めずらしい・・・。」」
「それだけじゃないの。まぁ、来てみてよ。」
「「うん・・・。」」
俺たちが、下へ降りてくと、カイがだりあさんを抱き上げて歩いていた。
びっくりした。
そして、確かに意外だと思った。
だりあさんは、恥ずかしそうながらも、嫌がってはいないみたいだった。
それもまた、意外だった。
今日来たばかりのカイと、俺たちとは話もしてくれないだりあさんが
話をして、仲良さそうにしているのだから。
だりあさんは、カイのことを、「カイちゃん」と呼んでいた。
カイは、だりあさんのことを、「ダリ」と呼んでいた。
どこからどう見ても、今のだりあさんは、人、特に男が苦手な子には見えなかった。
明らかに、カイとだりあさんは、今日会ったばかりには見えなかった。
でも、俺たちが行って話しかけると、だりあさんは、カイの後ろに隠れてしまった。
カイが、子供に話しかけるように、俺の友達だから怖くないと言っても、
涙声でカイに助けを求めていた。
不思議に思ったので、カイに聞いてみると、幼馴染だと答えた。それもまた意外だった。
クリフが、だりあさんの手が震えているのに気づいた。
聞いてみると、小さい声でだけど、「大丈夫」と答えた。
今まで何度話しかけても、答えてくれなかったのに。
カイも、大丈夫かと聞いた。
すると、今度は笑って答えた。
すごくかわいい笑顔だった。
カイは、俺たちが驚いてるのを見て、不思議に思ったらしい。
聞いてきたので、正直に答えると、信じられない様子だった。
カイの前では俺たちにしているようにはならないらしい。
そして、俺たちには意味のわからない会話を二三言していた。
何の話かと聞くと、うまくはぐらかされてしまった。
料理が来て、クレアさんと話をしている間に、
カイがだりあさんの頼んだものを食べてしまおうとすると、結構大きな声で、抗議をした。
普段話さないだけで、意外と明るいということを発見した。
カイは、だりあさんに甘えるようにしていた。
クリフが、カイが呼んでいるように「ダリ」と呼んでいいかと聞くと、
だりあさんではなく、カイがダメ、と言っていた。
だりあさんのことを「ダリ」と呼んでいいのはカイだけなんだそうだ。
もちろん、俺もダメだと言われた。
クリフが、そんなことを聞くのにも驚いたが、カイの答えにも驚いた。
その後、一時間ぐらい、話をした。
といっても、だりあさんは、聞いているだけか、話しても、カイとだけだった。
帰る、と言われて、少しショックだった。
あの気持ちはなんだったんだろう。
でも、また来ると約束していたから、そのときにまた会えるだろう。

   氷は驚く

   「ダリア」の花の素顔を知って

   氷の心は何を思う

クリフ編
今日、部屋でごろごろしていたら、ランちゃんが来た。
何かと思ったら、珍しいものが見れるかも、と言いに来たらしい。
だから、下に行った。
すると、だりあさんが、カイに抱っこされていた。
これは珍しいどころじゃないと思った。
あの、人が苦手なだりあさんが、あのカイに抱っこされてるなんて、
女神と河童が結婚してもありえないと思った。
僕とグレイが話しかけると、彼女は、カイの後ろに隠れてしまった。
なんでこんなに親しげなんだろうと思っていると、
同じように思ったらしいグレイが、カイに聞いていた。
それによると、二人は幼馴染らしい。
ふぅんとおもって見ていると、ダリアさんが震えているようだったので、
大丈夫かと聞いたら、大丈夫だと答えてくれた。
小さい声でだったけど、無性に嬉しくなった。
カイが帰るかと聞いたら、今度は、笑顔を見せて大丈夫だと答えていた。
すごくかわいい、花のような笑顔だった。
僕たちが驚いていると、カイがなんで驚いてるのか聞いてきた。
カイにとっては、だりあさんが笑うのなんて、普通のことなんだろう。
少し、うらやましいと思った。
カイとだりあさんは、本当に仲がいいらしい。
料理が来てからも、カイに先に食べられたことで結構大きな声で、
抗議をしていたし、カイに対しては結構明るい性格だという事に気づいた。
そして、カイはだりあさんに甘えていた。
心の中で、その事にむかついている自分がいるのに気づいた。
だりあさんの興味をこっちに向かせたくて、何でもいいからと思って話しかけた。
でも、言ったことは本当のことだ。
そして、少しでもだりあさんと仲がいいカイに近づきたくて、
カイが呼んでいるように「ダリ」と呼んでいいかと聞いてみた。
でも、だりあさんが答えるんじゃなく、カイが答えた。
だりあさんのことを「ダリ」と呼んでいいのは自分だけなんだって。
だりあさんが帰ろうとすると、引き止めたいと思う僕がいた。
でも、逆に、早く帰ってほしいと思う僕もいた。
カイが送ってこうかと言ったけど、だりあさんはそれを断った。
その事にほっとする僕がいた。
この気持ちはなんだろう・・・?

   雪の心は素直な心

   それでも雪は自分の心に気づかない

   雪が気づくのはいつの日か

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