今日、だりあさんが退院した。
それを祝って、宿屋で飲み会をやるらしい。
絶対に大宴会になるだろう。
だって、参加者が参加者だから。
カレンとデュークさんが一緒に飲むだけでもすごいのに・・・
他にもたくさん飲むのがいる。
だりあさんに会えるのはうれしい、と思う。
きっと、またあの笑顔で笑ってくれると思うから。
だりあさんの笑顔は、元気を与えてくれる。
明日もまたがんばろう、って思わせてくれる。
でも・・・酔っ払いの面倒を見るのはいやだ。
っていっても、会場である宿屋に泊まってる以上は参加しなくちゃならない。
そんなことを考えながら、図書館のドアを開けた。
・・・びっくりした。
目の前にはマリーやカイと仲良く話して、
笑っているだりあさんがいたんだから。
少し、いつものように挨拶するのをためらった。
でも、そんなわけにもいかないから、挨拶をした。
・・・もしかしたら、俺とも話して、笑ってくれるかと思ったから。
結果・・・だりあさんは、カイのかげに隠れてしまった。
でも、俺に向かって笑ってくれた。
本当にきれいな笑顔で、俺に向かって。
顔が赤くなった・・・ような気がした。
それを見たカイは、俺を二階に引き連れていった。
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「グレイ、お前、ダリのこと好きだろ。」
カイが、いきなり俺に言う。
正直、びっくりした。
自分でも・・・自覚してなかったから。
・・・カイに言われるまでは。
「あぁ。好きだよ?」
口が、勝手に言っていた。
俺は、そんなこと言うつもりはなかったのに。
「やっぱりな。」
そんなにわかりやすかったのか・・・?
自分でも自覚してなかっただけに、「やっぱり」といわれて、驚いた。
「でも、安心しろよ。
だりあさんを困らせる気はないから。
俺は、だりあさんが笑ってくれてればそれでいい。
・・・たとえ、隣にいるのが俺じゃなくてもな。
だりあさんは、お前の隣にいるのが一番いいんだよ、カイ。」
俺は、笑いながらカイに言う。
カイは、なんて反応したらいいかわからないみたいだ。
これは、本当のことだ。
ただ、笑ってくれればそれでいい。
幸せでいてくれれば、それでいい。
時々、俺に向かって笑いかけてくれればそれでいい。
いや、笑ってるところを見るだけでもいい。
それだけで、俺も幸せになれるから。
それに、だりあさんを幸せに出来るのは俺じゃない。
いま、俺の前にいる男だ。
誰が見たってわかる。
それか、セイヤか。
でも、セイヤは違うだろう。
何でかはわからない。でも、そう思う。
だりあさんを幸せに出来るのはカイ以外にいない。
他の誰でもダメなんだ。
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だりあさんが、上ってきた。マリーと話し終えたらしい。
二人で、仲良く帰っていった。
夜になって、大宴会が始まった。
セイヤが、だりあさんとの関係をポプリに言っていたから、聞いてみた。
だりあさんはセイヤにとって、誰よりも「大切な女の子」なんだそうだ。
でも、だりあさんを「幸せ」にするのは、他の男の役目だ、なんて言っていた。
なんだか、セイヤがリックとダブった。
カレンが、だりあさんに酒を飲ませた。
だりあさんは、倒れた・・・と思ったら、どうも違うみたいだ。
少しすると、だりあさんは、日頃の人見知りがきれいに消えたかのように、話し出した。
たくさん笑って、たくさん話していた。
でも、なんだかだりあさんじゃないみたいだった。
笑ってくれるのはうれしい。
でも、この笑顔は違う。
そう思った。
俺がほしいのは、だりあさんの「本当の笑顔」。
こんな笑顔じゃない。
一時間ぐらいすると、だりあさんは寝てしまった。
カイとセイヤが二階に連れて行った。
少しして、セイヤだけが降りてきた。
カイをだりあさんが放さなかったらしい。
セイヤはクレアさんに何かを言っていたが、あきらめたらしく端にいた。
結局、俺とクリフは、途中で二階に上がっていって寝た。
あんなのに付き合っていたら、体が持たない。
氷は一途な花への気持ちに気づく
真夏の太陽の言葉によって
氷は言う
一途な花が幸せならばそれでいい
隣に誰がいてもそれでいい、と
これも一つの愛のカタチ・・・