クリフ編


今日は、だりあさんの退院の日。
ランちゃんたちがみんなで『退院祝い(快気祝い?)らしきものををやる』
って言いだして、朝から準備をしていた。
僕は、仕事を終えた後、いつもどおりに教会に行った。
すると、カーターさんも今日のお祝いにくるって言うじゃないか。
聖職者がいいのかなぁ。

夜になった。
だりあさんを連れてくるのはもちろん、カイ、クレアさん、それにセイヤだ。
六時に来る予定だったからそれより前からみんなで電気を消して、
いつ来てもいいように準備をしていた。
そこまでやる必要はあるのか?って思ったけど、
あえて言わないことにした。
・・・言ったら、怖いことになりそうだったから。
ここ、ミネラルタウンに来て、わかったことがある。
女の子たちは強い。
それに・・・怖い。
この街の男性はみんな奥さんに尻にしかれている気がする。
だから、女の子たちのしたことに口出しはしないほうがいい。
・・・僕なりの考え方だ。
でも、だりあさんは違う・・・気がする。
どっちかって言うと、守ってあげたくなる・・・そんな子。
どこか不安定で、それでも一途に一人の男のことを想ってる。
この想いは、誰にも邪魔できない。
でも、それでも。
僕は彼女を守ってあげたい。そう思う。
そんなことを考えていると、だりあさんたちが来た。
だりあさんは、驚いていた。
でも、みんなに向かって、笑ってくれた。
愛想笑いとか、作り物でなく。
心からの笑顔をくれた。
この笑顔があれば、後はもう何もいらない・・・・・
ふと、そう思った。

だりあさんが酔っ払った。
カレンさんが、彼女にお酒を飲ませたから。
ほんの少し、赤くなった顔で、みんなと話をしていた。
あんなに話をしているところを見ることはめったにない。
笑ってもいた。だけど、どこかおかしな笑顔だった。

一時間もするとだりあさんが眠ってしまったので、
セイヤとカイがだりあさんをベッドに寝かしに行った。
戻ってきたのは、セイヤだけだった。
どうやら、だりあさんがカイをつかんで放さないらしい。
僕も行けばよかった、と少しだけ思った。
少しして。
僕とグレイは部屋に戻って寝ることにした。

どうも、お祝いは主役不在なのに夜遅くまで続いたらしい。


   雪は一途な花を想う

   自分でも気付かないほど

   静かに静かに花を想う

   雪が自分の気持ちに気付くのはいつ?

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