「ん〜・・・こんなものでいいかな?」 「いいんじゃない?」 中を見渡してのんきに言っているランさんにカレンさん。 俺ばっか動かして、自分たちは動かないんだもんなぁ・・・ 「へぇ〜・・・ 結構変わったね。お疲れ、セイヤ。」 上から声が降ってきた。カリンだ。 そういや、どこに行ってたんだ・・・? 「あ、カリンちゃん。どこ行ってたの? いきなりいなくなったから、心配してたんだよ。」 「あぁ、ごめんね。ちょっとうろついてたんだ。」 「え・・・」 うろついてきた・・・?違うな、きっと。 カリンは目的もなく歩き回るってことはしないはず。 その言葉があっているなら、それにも理由はあるはずだ。 「なんとなく、どんなところか見てみたくなってね。 だりあが、今生きている場所を。 あ、牧場には行ってないから安心して。」 「ならいいけど・・・」 ・・・嘘だな。 カリンはだりあを通していつも見ていたはずだ。 まぁ、だりあとカリンの視点は違うから何とも言えないが。 だりあが気にしないこともカリンにとっては違うってことも多いし。 でも・・・何かが気になるな。 どしっ ・・・!? 「カリン・・・」 「セイヤ、ちょっとこっちに来てくれるかな?」 いきなりのしかかられて、笑顔で言われる。 怒ったときのクレアと似た、笑顔。 目は笑っていないところまで一緒で。 この笑顔が恐いんだ・・・ 「あ、あぁ・・・」 とりあえず頷いて、カリンの後へとついていく。 どこに行くんだ・・・? 「さぁて・・・セイヤ? あなた、私が嘘をついているとでも思ってるんじゃない?」 引っ張られてきたのは、海岸。 どうしてこんなところまで? 「ほら、答えてよ。 私が嘘ついてると思ってるのよね?」 「・・・そこまでは思ってない。」 「ウソ。思ってるはず。 だりあの眼を通して知ってるはずなのになんでわざわざ?とも思ってるんじゃない?」 「・・・それは思った。」 カリンにはなにもかも見透かされてる。 下手な嘘をつけば、余計に分が悪くなりそうだ。 そう思い、正直に答えた。 「嘘じゃないわよ。 嘘じゃない。ソレが全てではないけどね。」 ・・・何か隠してる、そういうことか? カリンは小さな微笑を浮かべ、俺を見ている。 こういうところは、アズサによく似てる・・・ 「・・・そういえば。」 「あ?」 突如、思い出したようにカリンは海岸の端・・・カイの、海の家の前へと移動した。 ・・・何をするんだ? 「これがカイの“お城”?」 「あぁ。カイの経営してる、海の家だよ。」 「そう・・・・・ ・・・ちょっと、離れててくれる?」 「あ、あぁ・・・何するんだ?」 「教えない☆」 ・・・・・おい。 カリンは、壁へと手を付いて何かを話しかけている。 本当に、何をするんだ? 「あなたが・・・・・・・・・・と思うなら・・・・・・・・をするわ・・・ 本当に・・・・・・・・・と思って、・・・・・・・を覚悟・・・・・・・・」 部分的に、聞こえる言葉。 これだけじゃ意味わからないな。 ってか、家に話しかけて何になるんだ? 「これでよしっと。」 しばらくの沈黙の後、カリンは息をついてこちらへと戻ってきた。 「・・・何してたんだ?」 「ん〜?教えないって言ったでしょ♪」 「・・・・・・・・・・・・・。」 「ま、害になることじゃないから安心して。 得になることでもないかもしれないけどね。」 ・・・え? 「さぁて、戻りましょうか? やりたかったことも終わったし。」 だから、そのやりたかったことってのはなんなんだよ。 って、きちんといえない自分が情けない・・・ 「ほら〜?行くよー。」 「あ、あぁ。」 別に置いてかれてもいいんだがな。 迷うわけでもないし。 ま、下手なことは言わないことにしよう。 月は知らない 花梨の花の真の意味を 花梨がいるという意味を それは運命の歯車 廻りだした歯車は、もうとまらない 誰にも止めることなどできはしない――― |