第41話

   とんとんっ
ドアが、ノックされた。
誰だ?こんな早くに・・・・・・・
「セイ〜、出てくれる?」
「はいはい。」
何で俺が・・・というのは言わなかった。
クレアのほうがドアの近くにいるんだが・・・
「・・・・・・・何しに来たんだ?こんな時間に。」
ドアを開けた、その目の前にいたのはグレイとクリフ。
思わず、挨拶もしないで聞いてしまった。
「カイは?」
「まだ寝てるよ。」
カイは、ベッドで気持ちよさそうに寝ている。
クレアに止められさえしなければ叩き起こしてるところなのに・・・・・
「はい、紅茶。
二人ともご飯、まだ食べてないんでしょ?
ここにパンあるから、食べていいよ。」
・・・俺もまだ食べてないんだが?
「あ、ありがとうございます・・・じゃなくて。
クレアさん、セイヤ、宿屋に至急来いって。」
「うん、わかってる。
二人はここでのんびりしてて。
あ、仕事しておいてくれたら嬉しいかな、うん。」
わかってる・・・・・・・?
俺にはわからないんだが。。
クレアはどうしてわかってるんだ・・・?
「ほら、セイ、行くよ〜〜?」
「あ、あぁ。
じゃあ、クリフ、グレイ、頼んだ。」
「お〜。
あ、詳しいこと、後で聞かせてな。」
そんな声に送られて、牧場を出る。
ってか・・・俺の朝飯は?

「クレア、いったいなんなんだよ。
俺にはちっとも意味がわからないんだが・・・・・・」
「行けばわかるよ。嫌でもね。」
「・・・なんでお前はわかってるんだ?」
平然と言い放つクレア。
それはそうだろうが、俺にはなんでお前がわかってるかって方が気になる。
「え?・・・私も、アズサと同じ血が入ってたってことよ。」
は!?それって・・・・・・
「『夢』か・・・?」
「そゆこと。アズサが、出てきたのよ。」
クレアにはそういう力はないものと思ってたが・・・
「まぁ、あったっていうより・・・
アズサの力、って言った方がいいのかもね。」
「そうか・・・」
話をしているうちに、宿屋の前へと着いた。
「あ、セイ、驚いても叫んだりしちゃダメだからね?」
・・・は!?
  がちゃ
「あ、クレアちゃん。」
「おはよう。」
「みんな〜!!クレアちゃんとセイヤくん、来たよ〜!!」
一階にいた、ランさんが階上へと怒鳴った。
怒鳴る・・・でいいのかな?
それを聞いて、姫様方が降りてくる。
で、最後に降りてきたのは・・・
「カリンッ!?」
だりあではなかった。
だりあより青い、カリン。
どうして・・・
「久しぶり、セイヤ、クレア。」
「久しぶりね、カリン。
どうして、あなたが?」
クレアは、驚いてもいないように話しかける。
でも・・・なぜかまでは知らないみたいだな。
「だりあは・・・どうしたんだ?」
次にカリンが出てくるのは、『だりあに危機が訪れた』時・・・
アズサはそう言っていた。
「だりあは、ちょっとお使いにね。
私はその留守番。パーティまでの何時間かの。
まさか、眠ったままにさせとくわけにもいかないでしょう?」
『お使い』・・・?
「なんでまた・・・第一、誰のお使い?」
姫様方は、静かにきいている。
きっと、びっくりしただろうなぁ。
「女神様だよ。」
「女神様って・・・泉の?」
「うん、そう。」
さすがにクレアも、驚いた様子。
姫様方は・・・もう聞かされてたのか?やけに反応が少ない。
しかし・・・女神様とは。
「で、セイヤとクレアにみんなにわかりやすく説明してもらおうかと思ってね。」
「そんなん、お前がすればいいじゃないk・・・」
言葉が、とまった。
カリンに、睨まれて。
色は違うと言っても、だりあと同じ顔。
中の人格と色が少し違うだけでこうも違うものかと思う。
まぁ、カリンも俺とたいして変わらないんだが・・・
「じゃあ、セイ、よろしく。」
「は・・・!?俺が説明すんの!?」
「うん。」
説明しろって言われても・・・・・
本当に全部説明するには全て話さなけりゃいけないし。
どこまで話していいもんだかわからないんだが。
「・・・もういい、私が説明する。」
沈黙した俺を見て、カリンが言い出す。
・・・だったら、最初から自分で説明すればよかったんじゃ?
「私はね、だりあを守るために生まれたの。」
「生まれた?」「守るため?」
聞いていた、姫様方から上がる疑問。
見事、二つにわかれたなぁ。
「うん、そう。
それで・・・・・・・・・・・・・・・・」
会話はどんどん進んでいく。
うまい具合に話を少し変えて、必要最低限のことだけを説明する。
俺じゃあ、こうはいかなかっただろうな。
「・・・・・・・・・ってわけ。」
あ?知らない間にもう説明し終わったのか。
「ふぅん・・・よくわからないけどわかった。」
「わかったようなわからないような・・・・・」
「ん〜・・・微妙にわかったかな。」
・・・やっぱり、わかりにくいだろうなぁ。
俺だってきちんと把握しきってないし。
完全に把握してたのはアズサぐらいだろうな。
もう、今はいないからどうしようもないけど。
「まぁ、とりあえず・・・これからは時々出てくることがあるかも。
そのときには、またよろしくね。」
あんまり出てくることがあるって言うのも問題な気が・・・・・
でも・・・・カリンが『起きた』ってことはそういうことなんだよな。
それを思うと・・・・・
「あ、そういえばご飯食べた?」
「いや、まだ食べてない。」
「支度してたときに二人が呼びに来たからねー。」
「じゃあ、食べようよ。
私たちもまだ食べてないから。
で、そしたら支度の仕上げ・・・・・」
「仕上げ?じゃあ、セイヤ置いてくわ。男手あったほうが楽でしょう?」
「あ、いいの?じゃあ遠慮なく♪」
姫様方とクレアの会話。
・・・・・ちょっとマテ。
俺はモノじゃねーぞ?

   ダリアと花梨は表と裏

   表の中に裏があり

   裏の中に表がある

   それが変わることはない

   ダリアとカリンは二人で一人



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