アゲハは受け取るのだろうか・・・?
第9話「グレイの体当たり後編」
ミネラルタウン、春の14日。
「春の感謝際」当日、女子は男子から感謝のクッキーが贈られる日。
「今日はぁ〜!春の感謝祭!!」
宿舎にてただ一人うかれるグレイ。
「今日は頑張るぞ!!」
「行ってらっさい」
応援本当にしてるのかと言わんばかりにグレイは思った。
「・・・ああ、」
グレイのその返事をきいてクリフは思った。
・・・緊張してるな・・・。
グレイは宿場を後にし、アゲハのいる牧場に向かった。
その頃アゲハはまだ考えていた。(6話参照
「私はどうしたらいいでしょうか?」
この2日ずっとクリフの事を考えていたらしい。
「・・・グレイ君に相談してみようかなぁ・・クリフと仲良しだし・・・。」
すると、丁度良い時にグレイが到着した。
ガタっ!
「アゲハちゃん!ちょっと・・」
「グレイ君!私も話があるの!」
話があると聞いてドキッとするグレイだった。
「俺も・・・」
「聞いてくれるかな・・?」
「え?うっうん!」
とっさに返事をしてしまってクッキーを渡すチャンスが遅れたグレイだった。
「私、クリフが好きなの」
「―――え・・?」
突然のアゲハの発言に言葉を失った。
「・・・グレイ君・・?」
「・・・え?そうなんだ・・・」
告白しようとした身なのだが、
好きな人が突然分かってしまったグレイのショックは計り知れないものであった。
「私ね、この町にクリフを追いかけてやってきたんだ」
「え?追いかけて来た?!」
「理由は・・言えないけど・・・。クリフに会いたくて来たの」
「そうなんだ・・・。」
グレイは思った。
まさかアゲハちゃんがクリフを好きだなんて・・。
しかも追ってまで会いたかったなんて・・。
ショックでけぇよ・・・。
でも、本当に好きみたいで、
俺がもしこの後告白したらアゲハちゃんはどうなる?
―――困らせるだけだ。絶対。
「どうしたらいいと思う?」
グレイの思いなど知らず、アゲハは相談を続ける。
グレイは・・・
俺は、アゲハちゃんの為にこの気持ちを抑えるしかない
・・・か、
俺を信頼して(?)からこそ相談してくれてるんだしな
アゲハちゃんの為には、幸せになって欲しいから。
俺は、自分を押し殺す。
「俺!応援するよ」
「え?本当に?!」
「愛のキューピットを俺が!!」
「あはは!グレイ君面白い!」
グレイは、結局、クッキーを渡さなかった。
彼は自分の気持ちを押し殺す形でアゲハへの恋心は隠した。
彼女は、笑った。
俺は、彼女の愛しい笑顔が、この時だけ辛かった。