『あなたは私のおもちゃ』


そんな言葉がスズカから言われて、 
     今、頭から離れない。

      byグレイ


第20話「君は俺に何故構う?」※グレイ視点



彼女は何故俺に構う。
そんな疑問にグレイは悩んでいた・・・・・。
アゲハに振られ、何にも無くなってしまった、
何にも感じなくなっていた感情。
空っぽのようだった春の日々。


そんな時に『スズカ』が現れた。


「あなたの秘密知ってるよ。」


彼女は甘く囁き、そう言った。
俺は自分に秘密などない、そう思ってスズカを無視した。
彼女は、無視されたにも関わらずこう言った。


「アゲハちゃんの事好きだったでしょ。しかもこの前振られちゃって。」

俺は一瞬固まった。
何故スズカがそれを知っている?!
あの時は、俺とクリフ以外誰もいなかったはずだ・・・!!



そんな思いに駆られ混乱した。
そしてみるみる顔が青ざめて行く自分がいた。

やっぱり、良いネタねぇ・・・・。どうしようか」


『どうしようか』彼女の言葉に、俺はすばやく反応した。


「言うな!!」


咄嗟に言葉が出ていた。
もし、アゲハに知られてしまったらアゲハは困る。
それだけは避けたかった。

「言うなぁ?どうしよっかなぁ」

彼女は俺の反応を楽しむかのように言った、
彼女は甘い、悪魔のような微笑で。


「頼む・・・・・。」

俺は頼み込むしか術はなかった。
彼女はその言葉を待っていたかのように。


「じゃあ今日からおもちゃになって。」


『おもちゃ』彼女の言うは多分俺をからかう「おもちゃ」。


「なんでそうなるんだ!!!」


俺は抵抗した。
だが彼女は抵抗した俺を睨みこう言った。
「五月蝿い。ばらしてもいいよ?」


『脅迫』その瞬間俺の脳裏にはその言葉が浮んだ。
逆らってはいけない、そう思い言葉を発することができなくなっていた。

だが、彼女の反応が甘い悪魔の微笑みではなかった。
泣きそうになっているのを必死に堪えて、精一杯の微笑
みを浮かべるように努力していた感じだった。





その彼女を見て、俺は少しながら胸を打たれた感じがした。





それからも彼女は俺に構いつづけた。
俺も、いつしか本当に嫌ではなくなっていった、



彼女が俺を『おもちゃ』にしてから、
俺のなくなった感情が戻ってきたような感じがしたのだ。
口では抵抗をしていても、それほど嫌ではなかった。





―――だが、その『言葉の抵抗』が彼女を苦しめていたなんて後で知ることになる。 

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