新しい恋。それは俺には、

当分やって来ないだろうと思っていた。

    byグレイ


第21話「己を犠牲にする事なかれ」


互いにすれ違いながらも、
二人の距離は縮まっていった。


一方、スズカは自分を苦しめるべくも、
グレイの為に自分を精神的に追い込んでいった。


 


――――夏の16日。

夏半ば、いつものようにスズカはグレイのいる
鍛冶屋に向かっていた。
するとグレイに鉢合わせた。

「またお前かよ・・・・・。」



心では思っていてもないことを口走り、
グレイは嫌そうな顔をした。

「なんか文句あるの?」

冷たい目でグレイを見るスズカ。
その時、スズカは胸に激痛が走った。


「!!はぁっ〜・・・・・!!!!」

苦しみ出したスズカは気を失ってしまった。

「スズカ・・・?!どうしたんだよ!!」


「病院・・・・!!!」



グレイはスズカを抱えて病院に向かった。


―――――――――――――――――――――――――


病院に着いたグレイは診療室に駆け込んだ。

「ドクター!!!スズカを・・・!!」

いきなり診療室に書けこんできたグレイを見て
ドクターは驚いたが、すぐに対応した。


「どうしたんだ!!グレイくん状況を話してくれ!!」

「スズカが急に苦しんで気を失って・・・!!」


「―・・・・・・。そうか。分かった!」

ドクターは何かを確信したようにスズカの
診察を始めた。


「エリィ!!来てくれないか?!」

受付から急いで出てきたエリィは診察室にやってきた。

「グレイくん!!ちょっとはずしてくれる・・?」



「はい・・・・・。」


エリィはグレイにはずすように言った。


「スズカ・・・・・。」

この時グレイは心からスズカを心配した。



彼女は月のように、

肌が白く、淡いブルーの瞳。

その彼女が俺に甘い微笑をかける。

俺はその甘い微笑みに吸い込まれそうになる。


そんな彼女が今、苦しみに悶えている。

その原因が俺にあったこともしらず、

俺は彼女をただ心配しているだけだった。 

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