第7話

ポプリちゃんがお見舞いに来てくれた。
何か、話したいことがあるみたい。
「だりあちゃん・・・」
「ポプリちゃん?どうかしたの?」
「あのね・・・ポプリ、カイのことが好きなの。大好きなの。
だから、だりあちゃん、カイに手を出さないで・・・。」
・・・え?カイちゃんに手を出す?
「なんでそんなこというの?
私だってカイちゃんが好き。大好き。
もう何年も片思いしてるの。
第一、ポプリちゃんにそんなこと言う権利、あるの?」
自然と言葉が冷たくなった。
でも、これでも抑えた方。
本当は、怒鳴りたい。でも、それはダメ。
「だって・・・カイはポプリより、だりあちゃんを優先するんだもん。
だりあちゃんが倒れた日の日曜日だってそう。
毎週日曜日はカイはポプリとあってくれてたのに。
クレアさんと行き違って、だりあちゃんが一人でいるって知って、
『雨だから無理してないか心配だから行ってくる。ごめんな』
って言って行っちゃったんだもん。
そのあとカイはずっとだりあちゃんについてたって聞いたの。
カイは全部だりあちゃんのためにやってる。
ポプリだってわかる。
カイの「一番」はだりあちゃんなんだって。
きっとだりあちゃんがいなければカイはポプリを見てくれる。
今のままじゃカイは絶対ポプリを見てくれない。
だから、ね?カイに近づかないで。
カイを、ポプリに頂戴!!」
私は、静かに聞いていた。少しでも、怒りを抑えるために。
でも、ダメだった。聞いてくうちに、どんどんむかむかしてきた。
「そんなの、はいって答えると思う?
ポプリちゃんは、カイのこと見てない。
ちゃんと見てたら、頂戴なんていえない。言えるはずない!!
そんなの、最初から負けてる!!」
私はつい、大声を出してしまった。
その声にびっくりしたのか、ポプリちゃんは泣き出してしまった。
「だ、だってぇ・・・・カイ、だりあちゃんのこと・・・・
すごくすごく愛しそうに見るんだもん・・・。
ポプリじゃ、・・・・敵わないんだもん・・・」
「・・・・・」
そんなの、わかるわけないじゃない。
そう言いたかった。でも、言わなかった。
ポプリちゃんは泣き止まない。
かけてあげる言葉も見つからない。
「ポプリちゃん・・・」
こういう時ってどうしたらいいんだろう・・・。
「おねがい・・・だりあちゃん・・・・」
まだ言う?それだけは絶対にヤダ。
「いやだ。それは絶対に。
・・・ねえ、いい加減に泣き止んだら?見苦しいだけ。」
あ〜、私って短気なのかなぁ。むかついてきた。
「私、疲れたし。とりあえずまだ一応病人だからね。」
これで帰ってくれるといいんだけど・・・。
「わかった・・・帰る。じゃあね。」
そうして、ポプリちゃんは、帰って行った。

「・・・疲れた。」

   幼い花はとっても素直

   自分にとっても素直だから

   他人に思ったことを言う

   自分がそれで傷つくとしても


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