ポプリ編


この頃、カイはお店を開ける時間が遅い。
毎朝、だりあちゃんの仕事を手伝って、一緒に海の家にいるって話を聞いた。
それで、早めに閉めてだりあちゃんとご飯を食べてるんだって。
ポプリは、もうずっと普段の日に海の家に行ってない。
だって、カイとだりあちゃんの仲のいいとこ見るのなんていやだもん・・・。
でも、日曜はだりあちゃんを手伝わないで、ポプリといてくれた。
だりあちゃんが倒れた日までは・・・。
あの日、雨が降ってたけど、カイと一緒に海岸に向かってた。
その途中で、クレアさんと行き違って、
だりあちゃんが牧場で一人で仕事してること知って、
カイはごめんなって言ってだりあちゃんのところへ行っちゃった。
・・・ポプリをおいて。
ポプリは、カイの後をついてった。
カイは、夢中で、雨にぬれるのも気にしないで、走ってった。
ポプリが、牧場に着いたときカイがちょうどだりあちゃんを抱き上げてるところだった。
そのあと、ポプリは病院までカイをつけてった。
病院にだりあちゃんを置いて、デートの続きをしてくれるかもと思ったから。
でも、カイはずっとだりあちゃんについてるって言って、
だりあちゃんの手を握ったまま帰ろうとしなかった。
外で聞いてても、わかるような声で、言ってた。
そんなにだりあちゃんのことが大事なんだって、改めて思った。
一週間、カイは海の家を開けなかった。
ずっとだりあちゃんのそばを離れなかったらしい。
日曜日も、だりあちゃんについていた。
ポプリのことは全く気にも留めてなかった。
だりあちゃんには、絶対かなわないと思った。
だって、誰がどっからどうみても両思いなんだもん。
だから、その日、カイちゃんが牧場のほうへ行くのを見て、病院に行った。
だりあちゃんと話をするために。
カイに近づかないで、って言うために。
でも、ポプリは逆に怒鳴られた。
だりあちゃんが怒鳴るのなんてはじめて聞いて、びっくりした。
だりあちゃんは、怒っていた。
ポプリはカイのことをちゃんと見てないって言われた。
そんなことないのに・・・。
ちゃんと見てるのに・・・。
でも、だりあちゃん相手じゃ勝てないんだもん。
勝てっこないんだもん・・・。

   幼い花は太陽のことを素直に素直に想う花

   でも、その想いは本物なのか

   それは、もう少しでわかること・・・


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