クリフ編

最近、カイはだりあさんの仕事を手伝っているようだ。
そして、カイは夕飯をだりあさんのところで食べてくる。
帰ってきて、聞かされるのは、だりあさんの料理がどれだけおいしいかということだ。
これを、カイはこれ以上の幸せはないような様子で、話す。
聞いているこっちの気も知らずに。
それを聞いていると、時々カイを消したいという気持ちが起きてくる。
でも、だりあさんがご飯を食べに来るときもある。
そのときは、本気でカイとクレアさんに感謝する。
だりあさんは、僕とも話してくれるようになった。
僕に向けて笑ってくれるようになった。
その花のような笑顔を向けられると、それだけで僕は幸せになれる。
本当に、だりあさんはその名前のような人だと思う。

だりあさんが倒れた。
雨の中、傘をささずにいたらしい。
カイが見つけて、病院に連れて行ったと聞いた。
カイは、そのままずっとだりあさんのそばについている。
僕はカイを女たらしだと思っていたが、
だりあさんに関してはとても一途なことに気がついた。
たぶん、だりあさんのことをずっと一途に想っているのだろう。
きっと、だりあさんも・・・。
だりあさんは、きっと『一途な花』なんだろう。
そう思う。一途に一途にカイを思っている花。

だりあさんが倒れた日から、もうすぐ一週間。
ずっとカイはだりあさんのそばについている。
毎日、マナさんからだりあさんの容態や、カイの様子を聞かされる。
いやになってくる。
だりあさんのことは心配だ。
だけど、カイのことを聞かされるのはいやだ。
これはわがままなのだろうか。

だりあさんが倒れてから、今日でぴったり一週間。
今日、だりあさんが目を覚ましたと聞いた。
無性に嬉しく、安心して、自然と涙がこぼれた。
こんなにも嬉しくなるものかと自分で自分に感心した。
病院に様子を見に行こうかとも思ったけど、
カイと仲良くしているところを見るのもなんだか癪なので、行かなかった。
この気持ちは何なんだろう。

   「ダリア」の花は『一途な花』

   雪は「ダリア」をそう喩える

   それは、きっと本当のこと

   「ダリア」の花は『一途な花』


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