「寝るまでここにいるからな」 カイちゃんが言う。 私、眠くないんだけどなぁ・・・。 「だりあちゃん!!」 私の名前を呼びながら、カレンちゃんが来た。 後ろには、マリーちゃん。 「カレンちゃん、マリーちゃん。どうしたの?」 「目が覚めたって聞いたから。 だりあちゃん、もう大丈夫なの?? 心配したんだよ?」 心配してきてくれたんだ。うれしいなぁ。 「うん。大丈夫。」 カレンちゃんたちとは、この頃やっと普通に話せるようになった。 「へぇ〜。ダリが普通に話してる。」 カイちゃんが感心してる。それもそうだよね。 「よかった〜。心配してたんだよ。」 カレンちゃんが言う。 「これ、お見舞い。 図書館の本だけど、面白いから読んでみて。」 マリーちゃんは、一冊の本を持ってきてくれた。 『花の気持ち』と言う題名だ。絵本のような感じ。 「わぁ!!クレアさん、どうしたの?!」 カレンちゃんが、泣いてるお姉ちゃんに気づいて、びっくりしてる。 「ううん、なんでもない・・・・」 そんなにミル兄が生きてるってわかったのが嬉しいのか・・・。 「でも・・・。」 「だりあがね、夢を見てくれたの。」 「「夢?」」 カレンちゃんとマリーちゃんが声をそろえて言う。 お姉ちゃんも、なんで信じてるんだろう。 夢は夢なのに。夢以外の何モノでもないのに。 「うん・・・。夢。 私の・・・大切な人が生きてるって夢。」 「「でも、夢でしょう?」」 二人が異口同音に言う。 「それでも、いいの。 それはだりあがミールのことを思い出してくれたってことだから。」 あれ?カイちゃんがいない。 外にでも出てるのかな? 「そうなんですか。」 「うん。」 お姉ちゃんが泣き止んだ。よかった。 「あ、じゃあ、私たち帰りますね。 あんまりいても疲れるだろうし。」 「あ・・・、ありがとう!!来てくれて。」 「ありがとう。だりあを心配してくれて。」 「はい。じゃぁ、さよなら。またね。」 「あ、本は読み終わったら返しに来て。」 「うん、わかった。」 つかの間の訪問者たちは帰っていった。 「びっくりしたなぁ。ダリが普通にしゃべってるなんて。」 びっくりした・・・。カイちゃんがいきなり声をかけてきた。 「まぁね。努力の結果よ。何ヶ月かかかったんだから。」 お姉ちゃんが言う。 今でも時々だめになるけどね・・・。 「ふぅん。なんか寂しいなぁ。」 えっ? 「なんで?」 「いや、なんとなく。ほれ、ダリは寝ろ。」 「えぇ〜〜。マリーちゃんが持ってきてくれた本読む〜。」 「明日でいいだろ。明日で。 本は逃げるもんじゃないんだから。」 カイちゃん、厳しいなぁ。 「はぁい。わかりましたぁ。」 「よし!!」 なんか、子ども扱いされてる・・・。 そして、私は眠りの中へ落ちていった。 ・・・・・ 「まさかだりあの力が戻ってくるなんて思ってなかったわ・・・。」 「『夢見』のこと?」 「うん。『あの人』の記憶がなくなってから・・・アズサと別れてからは 現れなかったからもう戻らないものだとばっかり思ってたのに。」 「これも神様の思し召し。 ってところなんじゃない?クレアさん。」 「そうかもね。ただ・・・。」 「ただ?」 「また『あの人』のことを思い出すかもしれないとなると・・・ね、ちょっと。 ううん、時間がたてば、思い出す・・・っていうのはわかってるんだけど・・・。 それに、アズサのことは思い出してほしいと思う。セイヤのこともね。 これは・・・ワガママなのかしら。」 「大丈夫だよ。ダリは。きっと。 ミールのことを思い出したんだ。 セイヤや、アズサ姉のことも思い出すさ。」 「カイくんがいてくれてよかったわ。 あなたがいればだりあは平気みたいだから。」 「クレアさん、俺・・・ここにいるの夏の間だけなんだ。 ダリがいるからどうしようかとは思ってるんだけど、 とりあえず一回ここを出て後始末をしにいかなくちゃならないし。」 「そう・・・。カイくんの思うようにして。 だりあのために人生を決めるのはよくないわ。」 ・・・・・ 「一途な花」には友達が出来た 生まれて初めての友達が 自分を心配してくれる友達が 一途な花は何を思う |