宿屋に入ると、グレイ、クリフ、カレン、ランが集まって何かを相談していた。
「あ、クレアさん!!いらっしゃい!
あれ?だりあちゃんとカイは?」
ランさんだ。
「あぁ、二人は牧場でご飯食べるって。
今日は、外に出たい気分じゃないって言ってたから。」
なんだか、都合の良さそうな顔(?)をしている。
「ちょうどよかった!!
今、カイの誕生日について話してたの。」
カイの誕生日・・・?
いつだったっけ?
「カイくんの誕生日って・・・二十二日だったよね?
えっと・・・明後日?」
クレアは覚えてたのか。
「そうそう。
でね、毎年パーティー開いてるんだけど、今年はどうしようか・・・って。」
ちょっと待て。それを、今頃相談してるのか?
「どうしようかって・・・?
開くんでしょ?」
クレアが聞いている。
「うん。そのつもりなんだけど・・・」
「「なんだけど?」」
また、二人同時に言った・・・。
「だりあちゃんがいるでしょ?
カイ、だりあちゃんのこと好きなんでしょ?
だったら、二人で過ごさせてあげるのが一番のプレゼントかなぁって・・・。」
「あ、バカッ!!」
カレンさんがランさんに向かって言う。
「あ・・・・・」
少しだけ、気まずい空気が流れた。
「ひょっとして・・・私たちには内緒で事を進める気だった・・・?」
クレアが問いかける。
カレンとランは無言でうなづいた。
グレイ、クリフはそれ見たことか、というような目で、二人を見ている。
「とりあえず、言ってはほしいかな。
そうしてくれれば、協力するし。」
クレアは、あの二人の橋渡しをしたがってるから・・・。
「「で、でも・・・」」
カレンとランは、俺のほうを見ながら何かを言おうとしてる。
あぁ、俺が絶対に許可しないとでも思ってたのか。
「カイなら、だりあは預けられる。
アイツはだりあの害になるようなことはしないから。
でも、パーティーの方が楽しそうでいいとは思うが。」
明らかに、二人はほっとしている。
俺を何だと思ってるんだ・・・?
「パーティーでいいんじゃない?
パーティーの方が、みんなでわいわいできて楽しいし。」
・・・・・・。
「そう、かなぁ・・・。」
ランさんが言っている。
「そうだよ、そうしようよ!ね、ランちゃん?」
クリフだ。
クリフは・・・自分の気持ちに気づいてるのか?
「みんなでパーティーでいいじゃないか、な?!」
こっちはグレイ。カレンに向かっていっている。
ずっと、それで対立してたみたいだな・・・。
「ねぇ、どうでもいいからさぁ、ご飯、頼みたいんだけど・・・」
クレアが、情けない声で言う。
そんなに、腹空いてたのか・・・?
「あ、ごめんね。
いつものでいいの?セイヤくんは?」
「俺?何でもいい。」
別に、食べたいものがあるってわけではない。
「そう?わかった。」
ランさんは、奥へ入っていった。
「どうして、そんなにパーティーの方がいいって言うの!?」
カレンさんがグレイ、クリフに向かって言う。
「・・・カレン、酒、おごってやろうか?」
グレイが、観念したように言う。
「え?!本当!?やっ」
「やったー」と言おうとしたであろう、
カレンの言葉をさえぎって、グレイは言った。
「その代わり、パーティーだからな?」
カレンさんは、その言葉を聞き、固まった。
「・・・・・わかった。」
酒の方がいいのか。
クレアは、いつの間にか、酒を飲み始めてる。
まったく・・・
「はい、お待たせ!!」
ランさんが、夕飯を運んできた。
一時間半ぐらい後。
パーティーの計画も練り終えた。
カレンさんとクレアは酔いつぶれてる。
俺が把握しているだけで、一人でワインを2本飲んでる。
きっと、二人でそれ以上飲んでるだろう。
グレイは、心なしか悲しそうだ。
カレンさんに酒をおごる、なんていったばかりに・・・
「クレアさん、どうするの?ここにおいておく?」
ランさんがそう言うが、そんなわけにもいかないだろう。
牧場では、だりあが待ってるだろうし。
「いや、牧場までつれてくよ。
クレア!おきろ!!」
クレアを起こして、歩かせた。
「じゃあ、行ってくる。」
「いってらっしゃい。」
やっと、牧場に着いた。
大して距離はないのに、やけに疲れた。
「ただいま〜!だりあ〜〜〜〜♪」
ドアを開けて、機嫌よくクレアが言う。
どっから見ても、酔っ払いだ。
「お帰り、お姉ちゃん。
お兄ちゃん、ありがとう。
・・・どのぐらい飲んだの?」
だりあも、一目見てかなり飲んでることがわかったらしい。
クレアにではなく、俺に向かって聞いてきた。
「ワイン2本。他にも飲んでたかもな・・・。」
そう答えて、クレアをベッドに連れて行って寝かせた。
「だりあ、じゃあ、また明日な。
ほら、ちびカイ!帰るぞ。」
そう言って、カイをつれて牧場を出た。
クレアは、きっと明日は二日酔いだな。
花たちと月、雪、氷が集まった
その目的は、太陽のお祝い
太陽の誕生日のため
その計画を、練るために
太陽はよい友達に恵まれている
ダリアの花も、太陽と同じ―――