35話・表・下



「こんにちわ〜」
みんな、勢いよく鍛冶屋さんの扉を開けて言う。
サイバラさんとグレイ君は目が丸くなってる?
「えっと・・・これ、返しに来ました。」
カイちゃんがいないと何だか心細いけど、がんばらないと。
「あぁ・・・ちゃんと直った?」
「う、うん・・・」
・・・やっぱり、ちょっとおびえちゃうかな・・・
「これは?」
「それね、だりあちゃんが作ったんだよwおいしかったww」
サイバラさんの問いに、ポプリちゃんが答える。
「だりあさんが?
それは楽しみにいただくようにしよう。」
「口に合うかはわかりませんけど・・・」
でも、おいしく食べてもらえるとうれしい。
一生懸命作ったものだから。
「大丈夫だよ。この爺さん、何でも食べるから。」
「これ、グレイ!!その言いようはなんだ!!」
グレイ君が、サイバラさんに怒鳴られた。
いつもこんな感じなのかな?
「本当のこと言って何が悪いんだよ!?」
「ほかに言いようがあるじゃろう!?」
あらら・・・口論が始まりそう?
「またやってるよ・・・
だりあちゃん、もう用事は済んだ?」
「え?あ・・・う、うん。」
「じゃあ、巻き込まれる前に逃げますか。
見物も楽しいんだけどね〜」
カレンちゃん・・・楽しんでていいものなの?
「そうだね。じゃ、サイバラさん、グレイ、私たち帰りますんで。
グレイ!!支度あるんだから逃げちゃダメだよ!?」
ランちゃんが言う。
逃げるって・・・・・?
「おぉ、だりあさん、また来るといい。」
「・・・わかってるよ」
グレイ君も大変だなぁ・・・
「ほら〜、だりあちゃん、置いてくよ〜?」
え?あ、早・・・
みんな、もう外に出てる。
「じゃあ・・・おじゃましました。
トンカチ、貸していただいてありがとうございました。」
そういって、私も外に出た。

「で?何あげるの?だりあちゃん。」
歩きながら、カレンちゃんがいきなり聞いて来た。
え?あ、あぁ・・・
「バンダナ。芸がないけど、そのぐらいしか思い浮かばないから・・・」
「じゃあ、買いに行く?」
にこにこ、にこにこ。
なんか、みんなして微笑んでる・・・
何だか怖いです、皆様。
「ね、だりあちゃん。」
まだ、笑いながらカレンちゃんが何かを言い出す。
「何?」
「私たち、カイのバンダナ取ったところ見たことないんだ。」
そ、それが何なんだろ・・・?
「だから、だりあちゃんにお願い!!」
ランちゃんが両掌を合わせた格好で言う。
「カイのバンダナ、外させて!!」
カイちゃんのバンダナ?
「それって私に言うことじゃないんじゃないの?」
「え?だりあちゃんに言うことだよww
だって、だりあちゃんが言えばカイは逆らえないもんww」
ポプリちゃんがご機嫌な笑顔で言う。
そ、そんなことは・・・;
ってか、ポプリちゃんカイちゃんのことが好きなんじゃなかったっけ?
「だから、お願い。ね?」
マリーちゃんとエリィちゃんまで・・・
「私の予想だとさ〜、あのバンダナの下ははげなんだよ〜」
カレンちゃんがいtt・・・えぇっ!?
「あ〜、確かにそうかも〜
バンダナの下から髪の毛出てないもんね〜」
ポ、ポプリちゃん・・・?
「あ、謎って言えばグレイの帽子の下も謎だよね〜
あれはどんな理由なんだろ・・・」
「下だけじゃないよ〜、グレイ君は。
あのUMAも謎じゃない?」
「あ、あの『未確認生命物体』?」
話が変わった・・・?
「『未確認生命物体』?」
「うん、『UMA』ってね、『未確認生命物体』って意味なんだって。」
マリーちゃんが教えてくれた。
そうなんだぁ・・・
って、違う違う・・・・
「あ、私たちは先に宿屋に行ってるね。」
ランちゃん、ポプリちゃん、エリィちゃん、マリーちゃんが途中で別れた。
で、私はまたカレンちゃんとてくてく歩き出す。
「ただいま〜
母さん、バンダナって売ってたっけ?」
ついたところは雑貨屋さん。
雑貨屋さんって・・・バンダナって売ってるの?
「だりあちゃん、こんにちは。元気にしてるかい?
バンダナなんて売ってるわけないだろう?
何を言ってるんだい?ここは雑貨屋だよ?
第一、バンダナなんて何に使うんだい?」
ほら、やっぱり・・・・・
「カイへの誕生日プレゼント。
だりあちゃんからのね。」
えっと・・・?
「そうかい・・・
でも、ないものはないからしょうがないねぇ・・・
あぁ、だったら作ったらどうだい?
そのほうがカイ君も喜ぶんじゃないかい?」
「母さん、もうそんな時間ないよ。
カイの誕生日明日だし。
パーティの支度とかあるし。」
カレンちゃんとサーシャさんって・・・よく似てる。
何だか、会話を聞いてて思った。
「大丈夫だよ、あんたじゃないんだから。
だりあちゃん、どうする?」
「えっと・・・」
「ちょっと母さん!!
私じゃないんだからってどういう意味よ!?」
私の言葉を遮ってカレンちゃんが叫ぶ。
でも、なんかそれもわかる気がする。
「そのままの意味だろう?
どう見たって、お前よりだりあちゃんのほうが器用だよ。」
ため息をついて答えるサーシャさん。
私もそんなに器用ってわけじゃないんだけどなぁ・・・
「で?どうするんだい?」
「作りたくても布とかないんで・・・」
布がなければ作れないからなぁ・・・
「あぁ、それもそうだね。」
「どうする?だりあちゃん。
諦めて宿屋戻る?」
「ん〜・・・うん。」
カイちゃんには悪いけど、プレゼントは遅れちゃうな・・・
「じゃあ、母さん、私たち行くから。」
「はいはい。今日は向こうに泊まるんだろう?」
「うん。じゃあね。
だりあちゃん、行こう。」
「ありがとうございました。おじゃましました〜」
私たちは、雑貨屋を出て宿屋に向かった。


   『ダリア』の花は不思議な花


   全てのものを元気付ける、そんな笑顔を持った花


   その笑顔は『太陽』の為に






   それならば・・・・・・・





   その『太陽』がいなくなったとき







   「ダリア」の花はいったいどうなる?









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