「気をつけて。 外の世界は、あなたたちが知らないことばかりですからね。 ミネラルタウンなら大丈夫だと思いますが・・・。」 マザーが、心配そうに言っている。 ・・・何回聞いたと思っているの? もう、さっきから何回も何回も。 いい加減、聞き飽きるっていうの!! 私はさっさと行きたいのに・・・。 どんどん、いらついてきた。 制御できなくなる可能性、あり・・・? ヤバ・・・・・・・・。 そういや、制御リング・・・・・つけて、ない・・・。 「マザー、俺たちは大丈夫ですよ。 いやになったら、帰ってきますから。」 月華が言う。最後のは、きっと本心じゃないな。 でも、おかげで、マザーがこれ以上言うのをあきらめてくれた。 月華はマザーの扱いがうまいから・・・♪ 私のいらつきは、おさまった。よかった・・・・・。 「じゃあ、そろそろ行きますね。」 私たちは、魔方陣の上に乗る。 いろいろな幾何学模様が書かれた魔方陣。 やっと、行ける。 「あ、まちなさい!!」 マザーが言う。・・・今度は、何? いいかげん、行きたいのに。 また、いらつき始める。 「これを。」 マザーは、私たちに袋に入った何かを差し出した。 私のは金の、月華のは銀の袋に入った何か。 手のひらぐらいの大きさの。 「マザー、これは・・・?」 とりあえず聞いてみる。 まぁ、悪いものではないだろうけど。 「お守りです。 今開けては駄目ですよ? あなた方に、大切な人が出来たら、開けなさい。 もちろん、その前に帰ってきてもいいですけどね。」 マザーのイタズラっぽい笑み。 その笑顔を見ながら、私たちは、それを受け取った。 でも、開けることはないだろう。 ・・・私には、月華だけだから。 月華が私の「大切な人」だから。 そして、今度こそ、本当に出発。 「「マザー、お元気で・・・」」 私たちは、そろって言う。 「あなた方もね。 連絡を待っていますよ。」 私の視界が、ゆがむ。 そして、マザーが見えなくなった。 私は、目を閉じる。 きっと、次に見えるのは――― |